
雪景色が温泉気分を盛り上げます
湯宿温泉の奥まった道を進むと、静かな山間にそっと寄り添うように佇む「ゆじゅく金田屋」が姿をあらわします。湯治という言葉がまだ日々の中に息づいていた頃から受け継がれてきた宿の空気は、肩に入っていた力をひとしずくずつ溶かしていくようにやわらかく、訪れる人の気配を静かに包み込みます。ここの湯は、長い時間をかけて岩のすきまを通り抜けながら育った優しい泉質で、湯に身を浸すと、温かさが芯に届くまでがとても自然で、その穏やかさが不思議と心と体の両方に馴染んでいきます。湯治に慣れていない人でも、ここでは難しく考えず、伸びをするような気持ちで自分をほどくことができます。大きなことは何もせず、深呼吸する感覚のまま過ごせる場所だからこそ、気づけば日常では見落としてしまう自分の声をそっと拾えるようになるのです。

*玄関

玄関から
[名称]
湯宿温泉 ゆじゅく 金田屋(群馬県)
・住所:群馬県利根郡みなかみ町湯宿温泉甲2381
・電話番号:0278-64-0606
[アクセス]
公共交通機関:JR上毛高原駅からバスで約25分、湯宿温泉入口下車。徒歩約3分
車:関越自動車道「月夜野IC」から約15分
駐車場:無料駐車場あり(宿前数台)
[料金]
1泊2食付き:13,000円〜
素泊まり:7,000円〜
湯治連泊プラン:要問い合わせ

館内
湯宿温泉の中でも、ゆじゅく金田屋は湯の育ち方がとても丁寧で、湯船に触れた瞬間にゆるやかに身体へ入り込んでくるような質感があります。この宿の源泉は浴槽の底から静かに湧き上がり、湯が常に生きているような表情を見せるのが特徴です。手でそっと撫でると、湯の揺れが呼吸のように伝わってくるため、湯に包まれる心地よさが自然と際立っていきます。熱すぎずぬるすぎず、長く浸かることを前提に育てられた湯は、湯治の初心者でも無理なく続けられる温度で、身体をほぐしたあとに湯船の縁にもたれて目を閉じるだけで、深い休息がゆっくり訪れます。

湯宿温泉の石畳側からの当館

硫酸塩泉・掛流しの温泉です♪

弘須の湯(男性用浴場)
湯治の魅力は「整える」というより「戻る」という感覚に近いのかもしれません。金田屋の湯船は外の光をやわらかく取り込み、その光が湯の表面に揺れながら反射する様子が、静かな川底を覗き込んでいるような気分にさせます。その時間はただ静かで、けれど空白ではなく、透明な気配がまとわるような心地よさがあり、何度浸かっても飽きることがありません。

文殊の湯


湧水処

*湧き水処コーナーはお風呂入口にございます。

*蔵座敷“牧水の間”へはこちらからおあがり下さい。
館内には古い時代の建具や梁が残され、歩くたびに木の香りがかすかに漂います。部屋に入ると外の喧騒が遠のくほど音が少なく、湯上がりの身体をそっと休めるのにとても適した空気が広がっています。布団に横になって天井を見つめると、気づかないうちに深い呼吸に変わり、眠気が波のように押し寄せます。この静けさは金田屋ならではの贈り物で、一歩外に出たとき、深く眠ったあとのような軽さが残るのです。

客室一例(6~8畳/1~3名) 人数によってご案内の客室が異なります。

やまぶき 和室8畳+踏込+テーブルチェア

さくら 和室6畳+テーブルチェア 明るい広縁付きのお部屋です。

うめ 和室6畳+次の間+テーブルチェア

たけ 和室6畳+次の間 天井は高く、明るいお部屋です。

*若山牧水が宿泊したお部屋「牧水の間」

*牧水の間で旅日記や写経で時を忘れて・・

朝食後には炭をおこした火鉢を囲んで珈琲をどうぞ。
料理は湯治宿らしく、過度に飾らず、食材そのものの香りを大切にするやさしい内容です。地元で採れる野菜は鮮度が高く、煮物は出汁のふくらみがしっとり馴染み、身体へ負担をかけない味わいになっています。川魚の塩焼きは焼き加減が絶妙で、箸を入れるとほろりと崩れ、湯上がりの身体にちょうどいい塩気が広がります。食べ終えたあとに重さが残らず、翌朝の目覚めの軽さに気づく人が多いのは、この宿の料理が静かに身体へ寄り添ってくれるからでしょう。

ある日の朝食一例

ある日の朝食一例

日本百名山 谷川岳稜線
湯治を続けて数日過ごすと、朝の湯気の香りに敏感になり、湯船で目を閉じるだけで感覚が澄んでいくのがわかります。ふだん急ぎ足で通り過ぎていた時間が、ここではゆっくり形を取り戻し、散歩の途中で聞こえる川の音や木の葉の触れ合う音さえ、心の奥にやさしく残ります。金田屋で過ごす時間は、特別なことをしなくても満ちていくような落ち着きを重ね、湯治の醍醐味を体の芯まで感じられる穏やかな旅へ変わっていくのです。

当館から車で4分「たくみの里」匠の技体験やお食事も。
湯治の入口にふさわしい穏やかな環境が整った金田屋では、自分の歩幅で過ごす時間が自然と心身の調子を整えてくれます。温度も香りもやわらかな湯に包まれるひとときは、忙しさを置いていくような感覚をもたらし、帰る頃には軽やかな感覚が新しい景色を連れてきます。静けさを求める旅なら、この宿が確かな答えになります。

斜めから見た東繭倉庫 ◎当館から車で約1時間15分の「世界遺産 富岡製糸場」

*一人旅◎のんびり自分を見つめなおす、ぶらり温泉へ。

谷川岳 天神平の星空 当館より車で約30分
心をほどく湯治の記憶は、思い出すたびに温度を帯びて蘇ります。そっと残しておきたい旅のヒントとして、また訪れる日のために覚えておくと役立つはずです。


