
夜はあたたかい灯でお客様をお迎え致します。
湯治という言葉には、どこか淡い懐かしさがあります。静かな時間の流れの中で、体と心をそっと整えていくような、そんな豊かなひとときを思い浮かべる人も多いはずです。沢渡温泉にある「まるほん旅館」は、その穏やかさをそのまま形にしたような、肩に力を入れずに深呼吸できる湯治宿です。肌に吸い込まれるように柔らかい湯は、湧き上がる熱を抱きながらも刺々しさがなく、触れた瞬間に安らぎが溶け込むような感触があります。木造の建物に漂う静けさは、訪れる人それぞれの疲れをやわらかく受け止め、夜になると山の匂いと湯けむりが静かに重なり合うのも魅力です。初めて湯治を体験する人でも、まるで以前から知っていた場所のように安心できる不思議さを備えています。湯治の基本である“無理をしない”という考え方が、この宿の時間の流れそのものに溶け込んでいるようで、慌ただしさを置いて訪れるにはぴったりの一軒です。

ようこそ!まるほん旅館へ!
[名称]
沢渡温泉 まるほん旅館(群馬県)
〒377-0541 群馬県吾妻郡中之条町上沢渡2163
TEL:0279-66-2011
[アクセス]
公共交通機関:JR中之条駅より関越交通バス「沢渡温泉」行きで約20分、終点下車徒歩すぐ。
車:関越自動車道「渋川伊香保IC」から国道353号経由で約60分。
駐車場:宿泊者専用の無料駐車場あり。
[料金]
1泊2食付き:12,000円前後〜
湯治連泊プランあり(季節変動あり)

広々したフロントでお客様をお迎え致します。

ロビーには珍しいレトロな置物も
湯治の時間というのは、静かでありながら、とても豊かなものです。沢渡温泉の「まるほん旅館」は、その時間の質を大切にしながら、訪れる人の体調や気分に寄り添うような空気を持っています。湯治宿としての歴史を重ねてきた建物は、古びているのではなく、長い年月を経た木の呼吸が心地よく、歩くたびに小さな音を返す廊下ですら、どこか温度を感じさせます。部屋に入ると、風の音が細く通り抜け、遠くで湯が落ちる音がふわりと重なり、外から届く気配までもが優しく感じられるほどです。

木造りの階段を降り、床も壁も天井も檜の湯小屋へ

館内も落ち着いた雰囲気でゆっくり過ごせます。
この宿を語るうえで欠かせないのが、沢渡温泉特有の柔らかい湯です。湯に浸かった瞬間に肌に沿うような感触があり、まるで体の輪郭をほどいていくように染み込んでいきます。湯が持つ成分の作用というより、湯そのものの質感が心地よさをつくっているようで、何度浸かっても体が緊張しないのも特徴です。源泉が絶えず湧くことで湯の鮮度が保たれ、湯船に身を沈めるたびに、まるで新しい空気に触れたような軽さを感じられます。長湯をしても体が重くならず、上がったあとも湯冷めしにくいため、湯治を目的に訪れる人が多いことにも納得できます。

【温泉】 湯小屋

源泉かけ流しの湯でカラダも心もポッカポカ。
湯治というのは、ただ長く泊まるだけではありません。体の不調を整えるためには、湯船に浸かる回数や時間、食事の内容、睡眠のとり方が自然と合わさっていきます。この宿では、そうした“無理のない整え方”が自然に実践できるような環境があります。朝は鳥の声が宿を包み、湯気が薄く立ちのぼり、まるでゆっくりと一日のスイッチが入るような静かな時間が流れます。休憩をはさみながら湯に浸かると、体も心も軽さが戻り、深く息が吸えるような感覚になります。湯治が初めての人でも、これなら続けられる、と自然に思えるような仕組みが、この宿の魅力のひとつです。

【温泉】 婦人風呂

窓から差し込む柔らかい光、夜は控えめな間接照明でリラックスタイム。
そして、まるほん旅館の料理も湯治の一部として大切な役割を果たしています。派手な演出はありませんが、地元野菜を中心にした料理は体に負担が少なく、味つけも優しく仕立てられています。山の恵みが並ぶ食卓は、食べるたびにほっとする温度があり、湯治で失われがちな“食べる楽しみ”がしっかりと残されているのも嬉しいところです。夕食は素朴ながら深みがあり、朝食は胃に負担を感じない優しい献立で、連泊しても飽きることがありません。こうした食の工夫が、湯治を続けるうえで大きな支えになっています。

【夕食】 先付

【夕食】 イメージ

【夕食】 コース一例 お品書きは日替わりとなります。

貴娘酒造(中之条町)。フルーティーな香りと、辛口でしっかりとした味わいの冷酒です。

【朝食全体】一例。カラダにも優しい田舎料理で1日をスタート!
もうひとつ、この宿の印象をやわらかくしているのが、宿の人たちの温度感です。必要以上に距離を詰めることはなく、それでも、ふと困ればすぐに声を掛けてくれるような、ちょうどいい距離が心地よさをつくっています。湯治はときに自分と向き合う時間でもありますが、ここではその時間を乱されることはありません。各自が静かに過ごせる空気が宿全体に流れ、その静けさがまた湯治の質を高めています。


ゆったりな浴室で静かなひと時。
天井が高くモダンなデザイン。JCDデザインアワード2016金賞を受賞しました!
夜になると、湯の温度が静かに落ち着き、風が細く通り抜ける音が耳をくすぐります。湯から上がった体はぽかぽかと温かく、布団に入ると自然にまぶたが重くなり、深い眠りに誘われるようです。朝、目覚めたときの体の軽さは、湯の柔らかさがじんわりと染み込んでいた証のようで、また湯に入りたくなる気持ちをそっと後押ししてくれます。

和室6畳トイレ付 きつつき

和室10畳 たか
まるほん旅館は、派手な演出で感動をつくる宿ではありません。けれど、湯治に必要な静けさ、湯の質、食事のやさしさ、ゆったりとした時間の流れ。そのどれもが揺るぎなく整っていて、訪れるたびに体がゆっくりとほどけていくような安心感があります。日常の騒がしさから少し離れたいとき、あるいは体の声に素直に従いたいとき、この宿はそっと背中を押してくれる存在です。

沢渡温泉共同浴場
もし今、少しでも体の重さを感じているなら、沢渡温泉の柔らかい湯は、あなたに寄り添うように静かにほぐしてくれます。湯に身を沈めるたびに体が軽くなり、深く息が吸えるようになる瞬間は、この宿ならではの心地よさです。慌ただしさを手放して、ただ穏やかに休む時間を過ごしてみませんか。

四万湖・奥四万湖
旅の計画を練るとき、そっと思い出せるように記しておくのもおすすめです。静かな湯治の時間は、必要なときにそっと力をくれるはずです。


