[秘湯]川音とやわらかな湯に身を預ける、鈍川の静養宿 美賀登(みかど)~愛媛県

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ライトアップされた四季折々の渓流美を望む宿

ライトアップされた四季折々の渓流美を望む宿

遠くへ行くほど元気はない。でも、今いる場所から少しだけ離れたい。そんな中途半端な気持ちを抱えたまま選んだ旅先が、愛媛の鈍川温泉だった。山に囲まれ、川の音が絶えず流れるこの温泉地は、最初から人を引き寄せようとしない。その空気に、気持ちがすっとなじむ。その中でも美賀登は、控えめで、静かで、過ごし方を強要しない宿だった。誰かの期待に応える必要がなく、自分の調子に合わせて滞在できる場所は、想像以上に貴重だ。

玄関 エントランス(イメージ)

玄関 エントランス(イメージ)


[名称] 

鈍川温泉 美賀登(みかど)
・住所:愛媛県今治市玉川町鈍川庚773
・電話番号:0898-55-2201


[アクセス]
JR今治駅から車で約30分。市街地を抜け、山道へ入ると一気に静けさが増す。公共交通は本数が少ないため、車利用が安心。移動時間が短く、初めての温泉地でも構えずに向かえる距離感。


[料金]
1泊2食付きで2万円前後から。派手な設備はないが、湯の質と落ち着いた環境を含めると、心の負担が少ない価格帯。

鈍川温泉 美賀登(みかど)

美賀登の魅力は、鈍川温泉特有のやわらかい湯と、川に近い立地にある。湯に浸かると、肌がなめらかになり、刺激が残らない。温度も穏やかで、短時間でも身体が受け入れてくれる。湯上がり後、川音を聞きながらぼんやり過ごす時間が、そのまま回復になる。

大浴場 脱衣場 入口通路

大浴場 脱衣場 入口通路

四季折々の渓流美を望む洞窟風呂

四季折々の渓流美を望む洞窟風呂

洞窟風呂の窓を開ければ半露天風呂

洞窟風呂の窓を開ければ半露天風呂

朝日と渓流美の滝見の湯

朝日と渓流美の滝見の湯


館内は落ち着いた和の造りで、視界に入る情報が少ない。廊下や共有スペースも必要最小限で、人とすれ違う回数が抑えられている。引きこもりがちな人にとって、この静かな動線は安心につながる。

落着いた雰囲気の和室

落着いた雰囲気の和室

落着いた雰囲気の和室(夜イメージ)

落着いた雰囲気の和室(夜イメージ)

鈍川温泉 美賀登(みかど)

食事は瀬戸内の食材と山の幸を組み合わせた内容で、味付けは控えめ。香りや温度が大切にされ、急がされることがない。個室対応が多く、周囲を気にせず食事に集中できる。食べることが義務にならず、休息の一部として溶け込む。

伊勢海老の姿造りと会席料理

伊勢海老の姿造りと会席料理

鈍川名物「いのぶた鍋」

鈍川名物「いのぶた鍋」

山の幸、海の幸を使用した会席料理(一例)

山の幸、海の幸を使用した会席料理(一例)

お米、お味噌、みかんジュース等地元食材を含む朝食

お米、お味噌、みかんジュース等地元食材を含む朝食

鈍川温泉自体が、観光色の薄い温泉地だ。そのため、宿に滞在する時間が自然と長くなる。美賀登は、その流れを受け止め、何もしない選択を肯定してくれる。静かに回復したい人ほど、価値を感じやすい宿だ。

館内に飾られた絵画

館内に飾られた絵画

ロビーにある大きな樹のオブジェ


移動も滞在も、静かに整えたいときがある。そんな気分に、美賀登は無理なく寄り添ってくれる。頑張らない旅の目的地として、選びやすい場所だ。

鈍川温泉 美賀登(みかど)

川音と湯の感触を、心の奥にそっとしまっておく。その記憶は、疲れた日の支えになる。