
木造本館個室料亭(外観)
日中の木造本館
山あいの道を進み、川の音が近くなってくると、鎌先温泉の静けさがゆっくりと広がる。その中心にある湯主一條は、長い時間を経てもなお、落ち着いた呼吸を保ち続けてきた宿だ。門をくぐると、周囲の音が自然と和らぎ、足取りまで穏やかになる。ここでは、急ぐ理由が見当たらない。ただ同じ景色を眺め、同じ湯に浸かり、同じ時間を共有することが、心に深く残る体験へと変わっていく。

鎌先温泉紀
(名称・住所・電話番号)
・名称:湯主一條
・住所:宮城県白石市福岡蔵本字鎌先1-48
・電話番号:0224-26-2151
(アクセス)
東北新幹線・白石蔵王駅より車で約20分。
JR白石駅からも車で無理なく辿り着ける距離。
都市の輪郭が少しずつ薄れ、自然の気配が濃くなる道のり。
(料金)
1泊2食付き:大人1名あたり約30,000円〜55,000円
※季節・客室・プランにより変動

エントランス


木造本館個室料亭
湯主一條は、1428年創業という長い歴史を持ち、伊達家ゆかりの宿として知られている。館内に一歩足を踏み入れると、登録有形文化財にも指定された本館の佇まいが、言葉を使わずに重みを伝えてくる。古材の梁や柱は、年月を誇示することなく、静かに空間を支えている。

ロビー(夜の時間帯)
温泉は、鎌先のやわらかな湯。身体を包み込むような温もりが、ゆっくりと芯まで広がり、深く息を整える感覚をもたらす。湯に浸かる時間は、外界との距離を自然に取り戻すための大切な間となる。

露天風呂付大浴場(女性)

露天風呂付大浴場(男性)

薬湯(女性)

薬湯(男性)
客室は、歴史ある本館と現代的な快適さを備えた別館があり、それぞれに異なる魅力がある。窓の外に広がる山の稜線や、季節ごとに変わる景色が、滞在の時間に静かな厚みを加えてくれる。


一條スイート部屋番号
食事は、土地の恵みを大切にした会席料理。派手さを抑え、素材の持ち味を引き出す構成で、一品ごとに心が落ち着いていく。料理と空間、湯のすべてが同じ方向を向いており、過不足のない満足感を生む。

森の晩餐(料亭内イメージ)

汲み上げ湯葉(箸付)
歴史に触れながらも、気負わず静かに過ごしたいと感じたとき、この宿は自然と心に浮かぶ。時間を味わうための滞在を、ここで重ねてほしい。

森の散歩道

玄関前の水盤
梁の影、湯のぬくもり、夜の静寂。ふと立ち止まりたくなったときに思い返したくなる感覚が、静かに心に残り続ける。


