[独り言] 今日は大学生

monologue

たった10問の試験問題を前に、頭を悩ませている。パソコンで講義を見てから数ヶ月、教科書を一度も読み返さず過ごしていた。試験用紙の封筒が届いた時は本当に焦った。毎日の生活に追われ大学生だったことを忘れていたのだ。

勢いで入学した去年の春。説明だけ聞きに軽い気持ちでサテライトへ出かけ、あれこれそこの事務の方と話しているうちにどうやらその気になってしまった。申し込み用紙の書き方を聞き帰りはしっかり封筒を握りしめニタニタを抑えるのがやっとだった。コレで大学の勉強が出来るんだ‼︎そんな事が頭の中でぐるぐるしてたと記憶している。

そもそもどうしてそんな気になったのか。勤勉家でもないしコツコツ努力家にも当てはまらない。どちらかと言うと面倒なこと、人の話を聞くのは気が向かないと耳に入ってこない。が、あることがきっかけで心理学に出会った。そこからいっきにぐん‼︎っと興味が沸き上がり、その時は自分が勉強することをぼんやり思ったくらいでそこからおおよそ20年弱その気持ちを思い出しては閉じ、閉じては思い出しの日々を過ごした。

何をどう、どこから、第一に自分は出来るのか?からのスタート。子育てと生活に追われ、1日のうちに自分の時間を1時間持つのは困難だった。勿論、金銭的な余裕はほぼゼロ。物事を順序だてて考える余裕も暇も本当になかった。向き合いたくても向き合えない状況。昔、父が言っていた『勉強したくても家の事情で学校へは行けなかった。ひとりでも親の負担を減らす為に、就職を選んだ。』 あの時とは違うのかな。

机にと言っても、夕食を早々に済ませ片付けキッチンの食卓へ、送付されたマークシートと、コンビニでダウンロードした問題用紙を並べ先が丸くなった鉛筆の芯が、枠からはみ出ないか心配しながら紙に目を走らせてみた。うー。見た事ある言葉のような違うような‥全部解ける気がしない。そこからは手が動かない。頭の中の心理学の勉強はカラに近いようだ。何も思いつかない。どうしよう。

じっくり、ゆっくり一文一文読む。理解できるまで。〜何とかだが〜何とかだ。みたいな答えから正しいを一つ選択するのだ。真剣に考えているつもりなのだが、頭の中は自由思考。何だか免許の試験に似ている。うざいくらいのひっかけ問題を思い出していた。それに気づいた途端、ひかっけに引っ掛かってたまるか!の精神になって違う角度から考えた。U〜何とか10問回答し終わった。

締め切りより2日早く投函した。いつまでも手元にあると落ち着かないのだ。回答したその日の夢は、一番したの答えが間違ってる!と言うものだった。あまりにもリアルすぎて朝飛び起きて問題を見直してしまった。笑。朝も昼も一日中と言ったら大げさになるが、日に何度も頭を過ぎったのは確かだ。そんな私の思いが詰まったマークシートが入った封筒は毎日変わる天候にも負けず無事届くことができたのだろうか。試験結果の連絡が来るのが待ちどうしいのと同じくらい不安もある。

あと1ヶ月、その日を忘れたり思い出したりの忙しい日が続く。1ヶ月後‥私は一歩前に進めているのかな。

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